私が30代の頃、2年間だけ勤めていた会社での人間関係は、本当に今までに経験した事がないものでした。
Mさん(47歳・女性)の体験談
勤めた先は家族経営
私が事務員として過去に勤めていた会社は不動産会社で、社員とアルバイトを含めても10数人の小さな会社でした。もともと、私がその会社に勤めるようになったのは、知人の紹介でした。いわゆる家族経営(または同族経営)をしている会社で、社長の息子さんも社員として働いていました。
最初は詳しい人間関係の事は良く分かりませんでしたが、段々と社内での力関係みたいなものが明確になってきました。まず、社長は奥様の家に養子として入っているようで、実は会社には関わっていない奥様さまが一番、実権を握っているのです。
奥様と社内行事の数々
奥様は週に1~2度会社に顔を出しては、スタッフに手作りのパンやお菓子を差し入れてくれたりするなど、アットホームな面のある方です。そんな奥様は、ちょくちょく自宅で季節の行事を開催しており、そのお手伝いに社員が参加するという流れがありました。
桜の季節は前日からお弁当の仕込を手伝い、翌日は1日花見。GWは1日社長宅で食事会があり、後片付けをします。夏のBBQにクリスマス会に新年会と、段々と行事に参加しないといけないと言うプレッシャーまで感じる様になりました。
絶対に参加しないといけないと言うものではありませんが、参加しないとまずい空気になっているので、殆どのスタッフが参加していました。しかし、過去には何人もその様な会を煩わしいと思って、会社を辞めかた方もいると言う事が分かりました。
また、奥さんに好かれると社内では出世が出来て、嫌われると最悪だという噂までありました。他にも、毎年2月には奥様と親戚の方と旅行へいく事が、実質社員旅行だと言う事が分かりました。私は一度だけ日帰り参加しましたが、本当に気を使いますし、翌年は行きたくないと思いました。
独特の空気に息苦しさを感じ…
段々と仕事と言うよりも、奥様に気を使う事が苦痛になってきたので、その職場を辞めたいと思いました。しかし、知人の紹介で会社に入ったので、簡単に辞めてしまうことが出来ず、結局2年間はお世話になりましたが、一身上の都合で辞めました。
辞める時は社長や奥様にはどうして?とかなり追求を受けましたが、完全に仕事を辞めて家庭に入ると言う事にしました。周りに話すと、家族会社特有の悩みだねと言われましたが、今思えば、良い経験になったと思います。その後、その会社の誰とも連絡も取っていませんし、疎遠となりました。
管理人と仲間達から一言
ただ、それを乗り越えるととても絆は深いみたいだね。