職場の孤立

みんなが悪い?自分が悪い?

今回の記事は、職場で孤立してしまってどうしたらいいかわからなくなったとき、道標の役割を果たせればと願って書きました。結果的にあなたが充実した時間を過ごせるようになること、そして本当にやりたい仕事ができるようになることを目的としています。

僕自身も孤立を経験したことがありますが、気楽ではあったものの、決して充実した時間とは言えませんでした。では実際にどうすればこのモヤモヤした時間を、より良い時間にすることができるのでしょうか。

職場の孤立についてまとめてみました。

スポンサーリンク

孤立してしまう、確かな原因

孤立の原因

実は職場は非常に孤立しやすいようにできています。なぜなら、職場とは価値観の合わない人が集まる環境だからです。
 
 
学生のうちは、付き合う相手が選べました。分け隔てなく誰とでも仲良くなれる人でもない限り、大抵の人は友達を選んだはずです。

「類は友を呼ぶ」というように、価値観が合う人、波長が合う人というのは、知らず知らずのうちにお互いを選んでいます。
 
 
ところが職場はどうでしょう?どんなに今まで避けていた類の人であっても、その中心には「仕事」があり、仕事を進めるためには少なからず交流や対話が必要になります。

つまり、今までやってきたコミュニケーション法が通用しないのです。

職場の同僚に対して、「この人に話しかけてもムダだから、話しかけるのは極力やめよう」と思っていないでしょうか。さらに進むと、「相手の性格が悪い」「みんな幼稚過ぎる」など相手を下げ始めてしまうケースもあります。
 
 
ただ、このケースに陥ってしまっていても、自分を責める必要はありません。誰もが持つ心の防衛本能なので、しかたないことでもあります。

孤立しやすい環境は誰のせいでもありません。問題は、あなたにとって孤立した状態が正しい状態かどうかです。孤立したあなたがとるべき選択肢は2つです。それぞれ解説していきます。

【選択肢1】孤立のメリット・デメリットを知って、気にしない自分になる

孤立経験からの気づき

孤立が必ずしも悪いわけではありません

繰り返しますが、問題はあなたにとって現状が正しい状態かどうかです。孤立のメリットとデメリットを理解すれば、現状維持の可能性も考えられます。

孤立のメリット:楽だけど辛い、辛いけど楽

孤立すると最初のうちはツライのですが、時間が経つと少しずつ慣れてきます。そしてそこにピタッとハマると、その状況がとても楽に思えてきます。なんせ、誰にも邪魔されず目の前のことに集中できるわけですから。

余計な声かけに悩まされることもない、飲み会にも参加しなくていい、煩わしいコミュニケーションや気遣いを全てパスできます。はっきり言って仕事内容によっては、1人の方が断然効率が良いでしょう。
 
 
特に、あなたと周りの能力に差がありすぎる場合孤立を気にする必要はありません。そのまま突き進んだ上で、独立して自分の力を思う存分発揮させたり、能力に合う職場に移ったりする方が、よほど生産性があると言えます。

孤立のデメリット:達成できない仕事がある

孤立したときの一番の弊害は、本当にやるべき仕事ができない可能性があることです。

『大学』で例えてみましょう。大学は何をすべきところでしょう。もちろん勉強第一ですが、同じくらい重要なのは仲間を作ることです。これは就職する業種にも寄るのですが、一生の友人や人脈、周りと切磋琢磨する環境は大学に行く大きなメリットと言えます。孤立していたら、もちろんこれらは叶えられません
 
 
では職場はどうでしょう。職場は「仕事」をするべき場所です。

最低限お金が稼げれば良いという人もいれば、やりがいを感じたい、社会貢献がしたい、身に付けたいスキルがある、など人によってさまざまあるはずです。あなたは仕事に何を求めますか?

重要なのは、あなたが求めるものが、孤立した状態で達成できるのかどうかです。

例えば、仕事にやりがいや楽しさを求めるなら、自主性が必要になります。自分で考え動くからこそ良い仕事ができ、達成感や感謝が生まれ、心から仕事が楽しめようになります。その中で人を避けて通ることはできないでしょう。孤立した状態では、やりがいや楽しさは達成しづらいと言えます。

また、今の会社でより多くの給与を求める場合も同様です。周りと円滑なコミュニケーションが取れ、常に礼儀正しく明るい人物であれば、自然と上司から期待されて評価は上がります。孤立していれば、重要なポジションは任されず、年収に響くと言うわけです。
 
 
このデメリットさえ受け入れれば、今の状況はあなたの味方になってくれます。

孤立していても自分の仕事ができれば問題ないと言い切れるなら、現状を維持することがベストです。

孤立しても気にしない方法

孤立を気にしない方法

最後に、孤立を選んだあなたのために、その状況を受け入れる方法をお教えします。すごくシンプルなことです。

  • 仕事以外を充実させる
  • 一人で達成できる仕事の目標を持つ

この2つを押さえることです。順を追って説明していきましょう。

仕事以外を充実させる

人生を充実させる3本の柱、というものがあります。

『家族』、『友人(恋人)』そして『仕事』の3本です。

人との関わりを癒すのは、人との関わりしかありません。いずれかの柱が崩れかけた時、まず他の柱を大切にすること。そうすると前向きな気持ちが蘇り、心の支えが強固なものになります。

例えば、専業主婦には『仕事』の柱がありませんが、『家族』に全力を注ぎ、時々『友人』と楽しい時間を過ごすことで、日々の暮らしを充実させます。(余談ですがもしあなたに奥さんがいて、奥さんの柱がどちらも崩れかけていたら、必ず力になれることを考えましょう。そうしないと他の男性を求めます。)

『仕事』の柱は仕事自体に集中することで割り切り、『家族』や『友人(恋人)』に力を注いでみてください。必ず心が満たされて、孤立が気にならなくなります

一人で達成できる仕事の目標を持つ

孤立でモヤモヤするのは、「コミュニケーションを通じて得られる達成感」を求めてしまうからです。

達成感こそ仕事のやりがいであり、楽しさでもあります。そしてそのほとんどが、コミュニケーションを通じて得られるものです。逆に言えば、一人で達成できることを目標にすればそのモヤモヤは解消されます。

例えば、個人的なスキルの向上、数値的な目標、フリーランスになる夢など。一人の方が都合の良い目的を設定しましょう。

【選択肢2】孤立した現状を変える具体的な方法・対策とは

孤立から抜け出す方法

続いて、現状を変えたいあなたに向けた選択肢になります。

行動を起こすのは苦手と言う方も多いと思いますが、これから説明する方法は、言葉を発するものでもなければ、体を動かすものでもありません。
 
 
相手を変えるのは至難の技。そして行動を起こすのはもっと大変。そこで大事なのは、考え方を変えることです。これがもっとも効率が良く、コスパの良い方法になります。自分を変えるのは今この瞬間からできることですから。

細かなテクニックも確かにありますが、この相手に抱く感情こそが最も重要で、全てに通じる大事な核の部分です。なぜそこまで重要なのか、説明いたします。

相手に抱く感情がもたらす効果

対面で得られる情報と、文面で得られる情報では、天と地ほどの差があるのはご存知でしょうか?対面の場合、言葉の内容だけでなく、声のトーンや表情、仕草に視線など様々な情報を同時に発信します。さらに言えば環境も影響を与えます(夜景が綺麗な場所と騒がしい場所だと、伝わる印象も大きく変わりますよね)。

そしてその自分が発するたくさんの情報に、影響を与える根幹の部分こそが「相手に抱く感情」です。

例えば相手が社長であるならば、『失礼がないように』とか『よく見られたい』という感情が先にあるはずです。そしてそれは対面した時に表情や動きに現れ、相手に伝わります。

このようにコミュニケーションは入口が命で、先に感情さえ準備すれば、相手に与える印象をコントロールできてしまいます。そこで準備するべき感情は、『相手を尊敬する』です。

ショウ
本当に頭で思うだけです。

なぜ『尊敬』が重要なのか

『尊敬』には多くのポジティブな感情が、詰まっています。相手に対する敬意、興味、関心、自分にできない仕事の範囲、程よい距離感など、実は職場の人間関係に必要な要素で構成されているのです。

人には得意不得意があり、相手には必ず自分が持っていない良い面があります。今は負のフィルターのせいで、目の前の相手を良く思えないかもしれません。しかし、どんな相手にも必ず素晴らしい部分があり、正義があるのです。

あなたが完璧な人間でない限り、これは絶対です。まずは相手の良い部分をいち早く見つけ、そこに注目しましょう。
 
 
人付き合いをメリットやデメリットで考えず、相手に興味を持つことこそが交流の一歩です。先に相手を尊敬してしまえば、ただ挨拶するだけでも、相手との間にある壁はみるみる雪のように溶けていきます。

さらっと書いてしまいましたが、挨拶は必須です。どんなに努力しても、挨拶できない人は周りから認めてもらえないので、注意してください。特に新人は、挨拶さえ抑えればしばらく印象は良くなります。

サキ
苦手な人ほど、挨拶は適当にしてしまいがちだなー。
ショウ
それが普通だよ。最初は意識しないと難しいと思う。

相手が価値を感じる行動をとる

人と人はよっぽど馬が合わないと自然と仲良くはなれません相手に利益がなければ、近づいてくれないものです。相手に「この人と仕事をすると必ず前進する=一緒にいて価値がある」と思わせなければなりません。話を前向きに検討したり、自分を磨いたり(スキルを上げる)、相手に呼吸を合わせたり、やるべき努力はたくさんあります。
 
 
やることがたくさんある職場で、相手の気持ちを考えられない人と誰も付き合おうとは思いません。敬意を持って接するから、相手もそれに敬意を払って返そうと考え始めるのです。

取るべき行動は相手によって変わりますが、相手の立場に立って考えれば、自然と見えてきます。

全員と仲良くする必要はない

基本的には、分けへだてなく誰とでも接するべきですが、だからと言って全員と深い関係になる必要はありません。職場の人間関係の中心にあるのは、あくまで「仕事」です。もちろん無駄に敵を作るのも得策ではありません。繰り返しになりますが、程よい距離感のためには敬意を払うことが重要です。

『尊敬』と『挨拶』。ここをしっかり意識すれば、必ず状況は良くなります。

再スタートの場所は、今の職場?新しい職場?

実際に気持ちを切りかえるとして、今いる職場のまま切りかえるべきか、新しい職場で心機一転やり直すべきか、迷われるかもしれません。

基本的には、今の職場で切りかえるべきです。なぜならこの解決方法は、今この瞬間からでも試せるからです。結果を見てから環境を変えても、遅くないと言えるでしょう。
 
 
しかし、どんなに『尊敬する』と言い聞かせても、やりたい仕事が今の職場にない場合や、精神的に限界がきている場合新しい場所で再スタートすべきでしょう。転職はもちろん、独立も一つの手と言えます。

大切なのはあなたがどうしたいか

何度も繰り返しますが、自分がどうしたいのか必ず見つめ直してみてください。

今のままで良いなら、なぜ良いのか。今の状況を変えたいなら、なぜ変えたいのか。考えがはっきりすれば、行動は後で付いてくるものです。そして、どんな道を選んでも間違いではありません。大切なのは一歩踏み込んで考えることです。

孤立は誰の責任でもありません。そこにあるのは事実だけです。事実を理解した上で心がモヤモヤしているのであれば、選択肢2に戻って、現状を変える行動を探して見ましょう。今の職場で自分を変えるか違う環境で自分を変えるか、どちらかです。

まとめ

  • 会社は孤立しやすい環境
  • 問題は孤立があなたにとって正しい状態かどうか
  • 孤立も人によっては良い状況
  • やりたい仕事ができなくなる恐れもある
  • 孤立を気にしない方法は「仕事以外の充実」「一人でできる目標を持つ」こと
  • 孤立から抜け出すコツは「尊敬」の感情
  • 相手に抱く感情でコミュニケーションをコントロールする
  • 価値を感じないと、人は近づいてこない
  • 今の職場でまずやってみる
  • 「やりたい仕事がない」「精神的に限界」なら新しい環境へ

以上、職場の孤立についてまとめました。このサイトの目的は、「あなたが自分らしく働けるようになること」です。少しでもあなたが本当に行きたい道を進むきっかけになれば嬉しく思います。

\ 記事が参考になった方シェアいただけると嬉しいです /