従業員が約100名、半分以上が女性の通信会社で管理職をしているIと申します。27歳当時リーダーに昇格し、初めて新人教育をする事になった時の体験談です。
Iさん(39歳・男性)の体験談
入社して半年でリーダーに、初めての新人研修で…
当時の私の仕事は難しくもなく、そこそこ慣れればルーティンになってくるので、刺激もなく単調でした。しかし真面目に仕事をしていたおかげか上司は私をかってくれて、入社して僅か半年でリーダーに昇格しました。最初は張り切り過ぎて、からまわりすることもありましたが、リーダーとしての業務は充実していて責任感もより増してきました。
程なくして数名が入社し、初めての新人教育を任されます。その中の一人である当時22歳の女性Hさんは、挙動不審で自信のなさそうな顔をしており、おしゃべりも苦手であまり笑わない方でした。兎に角、やる気があまり感じられませんでした。
その仕事は料金の回収を行うコールセンターなのですが、座学研修は別の私よりもっと役職が上の人が行い、実際のトークの指導や知識の補充はリーダーである私が行う事になっていました。そして、ここで想像以上の苦戦を強いられる事になります。
成長しない新人のマネジメントに苦悩
まず、早口で常にテンパっている状態でトークを進めるので、何を言っているのかお客様に全く伝わりません。また、基本的な敬語も使えず落ち着いた案内も出来てないので、新人とは言え、群を抜いてクレームの数は重ねました。その度に私が変わって二次対応する事になるのですが、終わった後、お礼すら言わず、
「あのお客さん頭おかしいですね」
と、あくまでも自分が起因でない事を主張していました。
知識については私も、自信持って答えられる案件は限られているので、その都度更に上のリーダーと相談しながら研修を進めていきました。ある時、お客様との対話が終了した後、あれこれ指摘していたら、突然Hさんが、
「ちょっと、体調悪いので休憩室行って来ます」
と言って離席したまま、2時間くらい帰ってきませんでした。その時間も時給は発生しており、ここは仕事なので困ると告げ、
「体調悪いなら早退しますか? まだ今の段階なら無理して電話架ける必要もないので、どうしても無理ならマネージャーから許可が得られれば早退も可能ですが、どうしますか?」
と一応配慮の言葉もかけました。それに対しHさんは、早退はしたくないときっぱり断言したので、そのまま研修は続行しましたが、明らかに作業をゆっくり行っていました。本当は叱りたいところですが、相手はまだ入りたての新人なので堪えました。それでも全く成長は感じられず、同期で入社したもう1人の新人が1人でガンガン電話を架けて受電対応とどんどんスキルを上げているのに、Hさんに関してはまだ、逐一モニタリングをしていないと危なっかしい状態でした。業務終了後、上司に呼び出され、1時間くらいその子の今後の指導方法について話し合いを行いましたが、結局答えは出ませんでした。
品質管理をしている部署の責任者が常に音声をモニタリングしており、問題のある応対をしていると、当人とそのリーダーが呼び出されるのですが、そのHさんは一番多かったです。その度に私の指導方法についても追及されました。
続く問題行動とその結末
1年が経過しても、全く進歩が見られず、寧ろ更にやる気を失くしているようにも受け取れました。私とマネージャーとそのマネージャー助手(上記で1時間話し合いをした上司)の3人がシフト上の都合で3人共公休の時、彼女は朝出勤して、パソコンにログインだけして、休憩室に9時間いたそうです。もちろん業務はせず。システム上、パソコンのログアウトした時間がシフト上の退勤時間と完全一致する為、仕事した事にはなってしまいます。彼女が仕事をしていないと教えてくれたのは隣のチームのリーダーでした。ただ、あくまでも証言で監視カメラもないので、それを追求する事は出来ませんでした。
そんな日が何日も続いて、トークも上達しなかったので、最終的には1年4カ月後に契約終了となりました。
彼女の事で、何度上から注意されたか数えきれません。私の管理能力の問題もあるとは思いますが、彼女自身やる気が感じられなかったと今でも考えてしまいます。この時は、本当に人生に疲れ果てて生きているのが嫌になるくらい悩んでいました。
管理人と仲間達から一言
だから採用というものは、実はかなり力を入れるべき部分でもあるんだ。入ったからには最低限はやって欲しいところだけどね。