断ったらパワハラ

私が29歳の時に転職して入社した会社に、とても変わり者の上司がいました。そして私はこの上司に、思わぬことから理不尽なパワハラを受けることになってしまい、それから地獄のような毎日を送る羽目になってしまいました。

Tさん(52歳・女性)の体験談

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環境の良さそうな会社に入社…しかし

私は以前、京都に本社を置く会社のとある支店で事務員として働いていたのですが、その会社が業績不振により、私が働いていた支店を閉鎖することになり、私を含め、そこにいた従業員はいわゆるリストラという形で、その会社を辞めることになってしまいました。それが26歳の時の出来事です。

その後、しばらくは英語の勉強のために、カナダに短期留学をしたり、帰って来てはアルバイトをしたりという生活をしていたのですが、さすがに29歳になった時に、30歳という年齢が肩に重くのしかかり、「このままではいけない」という思いが芽生えました。

年齢も年齢なので、結婚ということも考えなくもなかったのですが、そちらの方もあまりうまくいっておらず、せめて仕事だけはきちんとしようと思い、本格的に再就職先を探すことにしました。そして、見つけて入ったのが、例の変わり者の上司がいる会社で、社員が20人ほどの地方の小さな建設コンサルタントでした。

その会社での仕事の内容は、今までやって来たこととは全く違った内容だったのですが、覚えることも多くやりがいがありました。人間関係も非常によく、すぐに皆と打ち解けて、毎日が楽しく充実感にあふれていました。ただそれは、変わり者の上司から執拗なパワハラを受ける前の、ほんのわずかな期間の話ですが(笑)。

パワハラを受けることになったきっかけ

その上司からパワハラが始まったのは、ほんの些細な出来事がきっかけでした。

ある日、仕事が終わり、家に帰ってくつろいでいると、その上司から電話がありました。私はきっと仕事の用事だろうと思って出ると、上司は「今ひとりで飲んでるから、出てこないか」というようなことを言って来ました。私はその時、もうお風呂に入ってすっかりくつろいでいたし、今から出かけるのははっきり言って億劫でした。

そして、その上司は私よりも8歳上で、その時は37歳だったと思うのですが、実は独身で、二人で飲むというのもちょっと気が引けました。また、上司は、はっきり言ってイケメンというにはほど遠く、これもまた飲みに行こうという気にならなかった理由の一つです。

なので、私は「今日はもう疲れてますし、また今度」などと言って、電話を切りました。まさかこれが、あの恐ろしいパワハラ地獄の幕開けとなるとは、その時は全く想像をしていませんでした。

私が受けたパワハラの数々

次の日、会社に行き、上司と階段ですれ違ったので、「おはようございます」とあいさつをすると、上司は一瞬こちらを見て、それから何も言わずに立ち去っていきました。その時の上司の顔は今でも忘れられませんが、こちらを睨むような恨むような、本当に恐ろしい顔で、私はぞっとしました。

それが始まりでした。それからは徹底的に無視されるようになりました。仕事で用事があり話しかけても一切こちらを見ようともせず、また話の途中であからさまに席を立ったりするようになりました。

また、私がやりかけていた仕事の全てを他の社員にさせるようにして、私に一切仕事を回さないようにしました。その上司が直属の上司だったので、その人が仕事を回してこないことには、私の仕事は何もないので、会社に行っても何もすることがないという日々が何日も続いたりしました。

パワハラの中で、無視も辛かったのですが、一番いやだったのは、私がたまたまあくびをして変顔になっているところを盗み撮りして、それを社内メールで他の社員に送っていたことでした。これはパワハラというより、もう犯罪なのではないでしょうか。

私は怒り心頭し、「もうやめよう」と思いましたが、仕事自体は好きだったし、また年齢のことなども考えると、決心は鈍りました。また、飲みを断ったから嫌がらせをするようなそんな幼稚な上司に負けるのも悔しく、結局、やめるのは思い留まりました。

その後、他の上司が見るに見かねて、私に仕事をくれるようになり、私はその上司の下で働くようになり、嫌がらせをした上司とはあまりかかわりがなくなって行きました。

私は10年近くその会社に勤めていましたが、その後、家庭の事情でやめることになりました。私がやめた後、例の上司は脳梗塞で倒れて、今は後遺症が残って自宅にいるという話を噂で聞きました。理不尽なパワハラを受けたことは今でも恨めしいですが、どこか可哀そうなようなそんな気がして、なんとも複雑な思いでいます。

管理人と仲間達から一言

ショウ
たった1つのきっかけで、ここまで嫌がらせができるものなのか…恐ろしい。
サキ
こんなの理不尽過ぎる!断り方に気をつければ良かったの?
タカギ先輩
好きと嫌いは隣り合わせ。人が怒るスイッチ、特に上司のスイッチは把握しておくべきかもしれないね。それが断り方にも繋がってくるから。

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