ライバルの同僚

31歳の男性、Yと申します。私が勤める会社では、広告に使うイラストなどのデザインを手伝っており、規模としては全30名ほどの会社です。今回は、8年前に同期で入社した、1つ年下の男性社員とのことをお話しします。

Yさん(31歳・男性)の体験談

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非の打ち所がなく、良きライバルの同期

私が勤める会社では、人員はそれなりにいますが、基本的に全員の距離感が近く、社長も非常にフレンドリーなところが個人的には長所だと思っています。そして私はこの会社で営業職を任されており、外へ行って仕事の依頼を請け負うのが今の役割です。

その同期として入社した、1つ年下の男性社員とは、ずっと良きライバルとしてここまで過ごしてきました。ですが2年前、それが私の一方的な思い込みであることが分かったのです。

まず彼の性格としては、非常に穏やかで人当たりの良い青年です。ときに八方美人と揶揄する人もいましたが、私からすると誰とでも満遍なく接せられる彼が羨ましく、年下ながら目標でもありました。また、アウトドアが好きで活発なところも魅力です。私は出不精なものですから、いつも彼に誘われてどこかへ出掛けることが多かったように思います。彼の配属先も営業だったため、プライベートでは友人で仕事ではライバルだと、いつしかお互いの口から言うようになっていました。

そんな関係に亀裂が入ったのは、後輩から送られてきたLINEの誤送信がきっかけです。

LINEの誤送信で発覚、垣間見えた本性

ある日私が仕事で失敗し落ち込んでいると、1通のメッセージが届きます。

「やっぱりYの仕事、上手くいきませんでしたねw」
「悔しいですけど先輩の勝ちですw」

大体ですが、このような内容でした。

そう、Yとは私の名前で、明らかに私の失敗を喜び、加えてまるで何か私のことで勝負をしていたような口振りです。このときになり初めて、私は一部の後輩から見下されていることを知りました。その後このメッセージを送った後輩社員を見てみると、青ざめた顔をしていたのが印象的です。敢えて何も言いはしませんでしたが、相当気まずく焦っていたのでしょう。結局この後輩とは暫く喋ることすらなくなり、現在は既に退職をしています。

問題は、あのメッセージを本来なら誰に送りたかったのかということですが、この答えも誤送信の直後に判りました。

そう、その相手こそ私がライバルだと思っていた同期です。

誤送信した後輩と同期の彼は、学生時代の先輩後輩という関係性でした。そのため会社内でもよく一緒にいることが多く、随分前から仲が良いのだなと眺めていたものです。いつから私がターゲットになり、どれくらい陰でバカにされていたのかは知りません。ですが当たり前のように一緒に食事をしたり、仕事の相談をしたり、プライベートで出掛けていたのも直近の話です。私と直接接しているときは全くそういう素振りを見せなかったのに、陰ではそうしたやり取りをしていたと思うと恐怖でしかありません。

それぞれの取った行動とその後

私としては、現実から逃げたかったのもあるのかもしれません。同期の彼の本性を垣間見た後も、彼とはそれまで通りの普通の接し方をしていました。しかし彼は後輩が誤送信した事実を知っていたようですし、私の様子を見て余計に疚しくなったのでしょう。この出来事から1週間後くらいに、彼から直接謝罪の言葉を受けたのです。

正直なところ、謝られたところでどうなんだといった感情は持ちました。誤送信がなければ今でも陰口を叩いていたかもしれませんし、私が感じたショックは大きいです。何とか寛大なところを見せようとすぐに許す言葉を言ったものの、謝られたことで彼とはもう過ごしにくくなってしまいました。

現在も、彼とは同じ会社で働いています。ただ大きく変わったことがあり、それが彼が別の部署へと異動したことです。異動したのはあのトラブルがあった1年後のこと、上司に聞くと自ら異動願いを出したとのことでした。そして会社全体のイベントなどでは顔を見ることはありますが、この異動以来彼とは一言も喋ってはいません。まさかこんなにもお互いの関係性が変わってしまうとは、もちろんきっかけはあったものの今でも信じたくないのが本音です。

この経験を通じて、何より人の本当の顔はなかなか見えないものだなと思いました。誤送信も非常に怖いことですが、そもそも陰口を叩く習慣がなければそこまで怯えることもないでしょう。真っ当にひたむきに、周囲の人を大切に過ごしていくのが大切なのだと痛感しています。自分が逆の立場にならないよう、今後も真面目に仕事をしていきたいです。

管理人と仲間達から一言

ショウ
Yさん…哀愁が漂ってます…。かなりショックだけど、そのままずっと過ごし続けていたと思うと、そっちの方が辛いかもしれない。
サキ
裏でコソコソ腹立つ! 女々しい!
タカギ先輩
落ち着いてサキくん…。
SNSは決して封鎖された環境じゃない。陰口はもっての外だけど、会社に関わる情報なども決して載せないように気をつけよう。

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