信頼していた先輩

私は現在接客業をしている30歳のTと言います。今の職場は人間関係のトラブルもなく楽しく快適な日々を送っていますが、以前勤めていた職場の環境は最悪でした。

Tさん(30歳・女性)の体験談

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普段は親切な先輩、しかし陰口を聞かされ始め違和感

3年前まで私は印刷会社で事務員をしていました。従業員は20名程で、そのうち事務員は全員女性で、私を入れて4名。その中の一人がボス(あだ名はゴリラ)と呼ばれるOさんでした。

Oさんは入社して6年の36歳で、職歴は短いですが、この会社は入れ替わりが激しく、毎月退職者が出ていたので一番の古株だったのです。

最初私が面接に来た時、面接場所である会議室が分からず迷っていると、「こっちだよ!」と笑顔で教えてくれて、終わって帰る時も出迎えてくれて、「ここの階段は急だから落ちないように気をつけてね!アハハ!」と豪快に笑ったので、私もその瞬間緊張が解けて笑顔になれました。とてもいい人だなぁと感動したのを覚えています。他の事務員、AさんとGさんの2人もとても優しくてホッとしました。

何週間かすると、Oさんはみんなで休憩している時などは楽しく過ごしているのに、Gさんがいない時にGさんの悪口を言っていることに気付きました。

「ほんと全然仕事できないんだから!」

Aさんも「なんとかしないとねぇ」などと言っていました。言い出すのは必ずOさんでAさんがそれに乗る感じです。私は聞こえないフリをしていましたが、とうとう私にも同意を求めてくるようになりました。「こんなことされたのよ、信じられる!?」など。私が入社する前に起こった話などもされ、Aさんも「ああ〜あったね〜」などと言うので、「え、そうなんだ」と素直に思ってしまいました。なぜ素直に思えたかと言うと、本当に2人とも私には親切で優しかったからです。この2人が言うんだから、やっぱりGさんに問題があるんだ、などと思ってしまったのです。

去り際の一言、そしてまた1人…

Gさんは優しいですが大人しく、ほとんどしゃべることもありませんでした。

ある日ロッカールームで一緒になった時、「私今月で辞めるんだ」と突然言われ驚きました。私が入社して1ヶ月しか経っていなかったし、そんな話一言も聞いてなかったからです。「がんばってね」と言ってGさんは帰り、そのまま退職してしまいました。なぜかその一言が、モヤモヤと心に残りました。

次の日、OさんとAさんがピリピリしていました。Gさんが辞めるのを今朝知ったとのことで、2人は知っているものと思っていたので驚きました。

Gさんが去って、しばらく事務員は3人となりました。Oさんは以前より私に話し掛けることが多くなり、一人暮らしだった私のために、安いスーパーの情報や節約レシピ、新しくできたお店など私が喜ぶ情報を教えてくれたりしました。しかし、また気になることが…。今度はAさんがいない時にAさんの悪口を言うようになったのです。私はその時にあれ?と思いましたが、あまり気にしないよう努めていました。

Aさんも自分が悪口を言われていることに気付き始め、どんどんとAさんとOさんの仲は悪くなっていきました。私は害が及ばないようにヘラヘラとかわしていましたが、ある日とうとう言い争いになって、次の日からAさんは来なくなりました。

Oさんは「どうしよう、私のせいだ。連絡しても繋がらないんだ。私は謝りたい」と言いました。そっか、反省してるんだ、やっぱりOさんは根は優しい人なんだと思い、私からもAさんに連絡を取ってみましたが、返信はありませんでした。Oさんはひどく落ち込んで、ほとんど食事も取らなくなりました。私はそんなOさんに「大丈夫ですよ、Oさんは悪くないですよ」と励まし続けました。

しかしAさんはそのまま退職してしまい、とうとう2人になってしまいました。悲しい気持ちもありましたが、私たち2人ならきっと大丈夫だろうと思いました。2人で業務をこなすのは大変でしたが、そのおかげで絆が深まり、比較的楽しく過ごせました。

そして、1ヶ月ほどして、新入社員のMさんが入社。やっと新入社員が入ってくれたのでとてもうれしく、私もOさんもMさんに優しく接しました。歳も近かったので、あれこれ話をするのも楽しかったです。

止まらない陰口、標的がついに

しかしある日私がトイレから帰ってきた時、Oさんの声が聞こえました。「ほんと、あの子使えないの。Mちゃんが入って来るまでほとんど私一人で仕事したんだよ」と。

私は目の前が真っ暗になりましたが、「違う。これは私のことじゃない」と自分に言い聞かせて、笑顔で席に戻りました。Oさんは変わらない笑顔で接してきたので、やっぱり気のせいだったんだと、今にして思えばバカな話ですが、その時は信じたくなくてそう思いました。段々と目に見えて2人の仲は良くなっていき、私が席を外して戻ってきた時に変な空気になっていることが多くなりました。

そこから、Oさんの私への嫌がらせが始まりました。

私の机に置いていた文房具がなくなる、必要な書類がシュレッダーにかけられている、聞こえるように悪口を言う、等ほんとに幼稚なことでしたが、当時は嫌われたくないと言う一心で反論することなくヘラヘラと笑ってやり過ごしました。そのせいでますます嫌がらせはエスカレートしていき、とうとうMさんからも悪口を言われるようになりました。あることないこと勝手に話を造られてMさんに話し、Mさんもそれに乗る…辞めていったGさんやAさんの時と同じです。

ああ、こういうことか。と、私は全てを理解しました。Gさんの「がんばって」の意味がわかりました。この会社の入れ替わりが激しいのも、Oさんのせいだったのです。なんでこんな簡単なことに気付けなかったのかと自分に腹が立ち、涙が出ました。

私はバカバカしくなり退職を決意。辞める時Oさんに元気でね、と涙目で言われたことを今でも忘れません。
2年後にOさんが退職したと言う話を聞きました。新しく入ってきた新入社員に同じ目に遭わされたとのことです。悪いことをすると必ず自分にかえって来るのだと確信しました。

管理人と仲間達から一言

サキ
わー…怖い話。Oさんは、常に標的がいないとやっていけない悲しい人なのかも。
ショウ
そうかな、僕はよっぽど暇な人なのかなって思っちゃうけど。とにかく、Tさんが現在楽しい日々を過ごしているみたいで良かった。
タカギ先輩
人材を退職に追いやり続ける存在を放置することは、会社にとっても大きな損害。それに気付けない会社にも問題ありだね。
関係ないけど、Oさんの「ゴリラ」と言うあだ名が、どの段階でついたか気になる。
 
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